回収率格付

回収率格付は、個々の証券及び債務の一部に付与される。回収率格付は、現在、IDRが「B」カテゴリー以下の企業の個別債務の大半について、公表されている。

証券の回収率に影響を与える要因として、担保、資本構造上の他の債務に対する支払の優先順位や、ディストレスト状態となった場合の企業又は裏付けとなる担保の予想価値が挙げられる。

回収率格付の尺度は、債務不履行解消時、倒産手続終結時、債務者の清算若しくは解散後又はその担保の換価処分の結了後に予想される、債務の相対的な回収率の特性に基づくものである。


回収率格付は序列を表す尺度であり、一定水準の回収率を正確に予想することを意図したものではない。格付評価を行ううえでの指標として、フィッチでは、過去の平均に基づく理論上の回収率レンジを用いるが、個別証券の実際の回収率は、過去の平均と大幅に異なる可能性がある。

 

RR1:債務不履行に陥った場合、予想回収率が極めて高い。

元利に対する回収率が 91 ~ 100% となった証券と同様の特徴を有する。

 

RR2:債務不履行に陥った場合、予想回収率が非常に高い。

元利に対し回収率が 71 ~ 90% となった証券と同様の特徴を有する。

 

RR3:債務不履行に陥った場合、予想回収率が良好な水準にある。

元利に対し回収率が 51 ~ 70% となった証券と同様の特徴を有する。

 

RR4:債務不履行に陥った場合、予想回収率が平均的な水準にある。

元利に対し回収率が 31 ~ 50% となった証券と同様の特徴を有する。

 

RR5:債務不履行に陥った場合、予想回収率が平均を下回る。

元利に対し回収率が 11 ~ 30% となった証券と同様の特徴を有する。

 

RR6:債務不履行に陥った場合、予想回収率が低い。

元利に対し回収率 0 ~ 10% となった証券と同様の特徴を有する。

 

回収率格付尺度の制約

 

回収率格付尺度に関連する特定の制約には、以下の点が含まれる。

  • 格付は、デフォルトが生じた場合の特定の回収率を予測するものではない。
  • 格付は、いかなる発行体の証券若しくは株式の市場価格又はこの価格が変動する蓋然性についても、これらに関する見解を示すものではない。
  • 格付は、発行体の証券又は株式の流動性に関する見解を示すものではない。
  • 格付は、デフォルト時の格付対象債務の相対的損失度に関するフィッチの見解を示す以外、発行体又は案件の特性に関連するいかなる質についても見解を示すものではない。

 

とりわけ、回収率格付は、発行体又は案件に係わる金銭債権と支払履行のための潜在的な資金源の間の関係についての基本的な分析を反映している。かかる資金源及び債権の規模は、フィッチによる分析対象外の様々な動的要因に左右され、そうした要因が実際の回収率に影響を及ぼすことになる。

フィッチが付与する格付は、リスクに関する個別かつ特定の分野についての見解を示すものである。上記の諸点は、網羅的なものではなく、読者の便宜上列挙されているものである。フィッチの格付に関する制約のより詳細な情報については、冒頭セクション「信用格付を理解する - 利用と制約」をご覧いただきたい。

 

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